大学の編入試験

 大学の編入のための小論文試験について、以下のようにアドバイスを求められましたので、お答えします。

 編入試験に限らず、作文・小論文について勉強するとき、私のホームページをどの順番で使って勉強していったら効果的かについて、まず説明したあとで、編入試験特有の事項について説明しますね。
 ですから、前半部分は、私のホームページを使って文章を書く勉強をしようと思っている人は、全員読んでくださいね。


 いただいたご相談です。

○○大学に在学中のものです。今回メッセを送らせていただいたのは小論文について相談に乗っていただきいからです。実は三月一日に理系から文系への編入試験を受けることになり、その際に小論文を使うのですがなにせ理系なので小論とは無縁です。高校時代も二、三度模試で受けたくらいなので実用的ではありません。無理は承知なのですが時間が残りわずかなので効率的な勉強を強いられる状況なので、何かアドバイスを頂ければと思っています。突然厚かましいとは思いますがよろしければ御返事頂きたいです。

 まず、作文・小論文について勉強するとき、私のホームページをどの順番で使っていったら効果的かについて説明します。

 『ねこの小論文・作文講義』は、授業で使う作文・小論文についての総合的な教科書を目指しているので、それを前から読んでいただいても、参考になるかとは思いますが、自分一人で独学するには、どこに重点を置いて、どこから手を付けたらよいか、ちょっととまどうかも知れません。
 それで、独学の場合は、『超入門』(https://www.syouron.com/nyuumon/)から先に入ります。
 「作文・小論文の取り組み方」(https://www.syouron.com/nyuumon/kangaekata/)「内容」(https://www.syouron.com/nyuumon/naiyou/
と、さっさと一通り読んで、文章作成に取りかかる前の心構えを学んだ後、「作文基本確認」(https://www.syouron.com/nyuumon/kihonkakunin/)をやります。
 その時、作文を書く上での簡単な約束事項はすべて、『小論文講義』のこちら
https://www.syouron.com/nekoron/?page_id=13
と、こちら、
https://www.syouron.com/nekoron/?page_id=14
に網羅されているので、これを何度も見返して、完璧に自分のものにしておいてください。
 これが作文の初歩の初歩です。
 つまり、内容に入る前の、基本確認事項です。
 これをふまえようともせず、生分かりで文章を書いている人がとっても多いので、これだけでも、きちんとやれば、他の方よりは、一歩リードできるはずです。
 ここまでは、数日でできますよね。

 で、ここからが、文章を書くための一番本質的なトレーニングです。
 『超入門』の「言いたいこと」(https://www.syouron.com/nyuumon/iitaikoto/
を、時間をかけて納得がいくまでとことんやってください。
 ここがきちんと理解できれば、文章を書くための、基本的な方向性がきちんと把握できます。
 この練習問題に対応する、説明、および、別の例題が、『講義』の 〈文章の組み立て方〉(https://www.syouron.com/nekoron/?page_id=31
です。
 とにかくここが文章を書くとき、小論文であろうと作文であろうと、文章を書く以上絶対に押さえておかなければならない唯一絶対のポイント、すなわちキモの部分ですから、とことんやってくださいね。
 そこまでやったら、自分で文章を書く前の基礎演習は終了です。
 あとは、実際に自分で実際に文章を書いていくトレーニングをします。
 それと平行して、時間があれば、『超入門』の「体験・現実」(https://www.syouron.com/nyuumon/?page_id=34
「主観」(https://www.syouron.com/nyuumon/?page_id=39)「『が』にご注意」(https://www.syouron.com/nyuumon/?page_id=45) の辺りを見てもいいですね。
 まあ、これらは読むだけですから、すぐに読めますから。
 もし、もっと詳しい具体的な説明が欲しければ、作文・小論文それぞれについて、「『ねこの小論文・作文講義』の読み方」(https://www.syouron.com/nekoron/)で、『講義』をどの順番で使うか説明しているので、それに従いながら、必要箇所をさらに押さえていくと、自分が文章を書いていくとき、
どうしていったらよいかが、よりはっきりとするかも知れません。

 それで、以上のような「考え方」をふまえて、こんどは、自分で実際に、文章を書く作業に入ります。
 課題は、自分が受けようとしている試験の過去の問題です。
 書いたものを、見る目のある人に見てもらいながら、何度も何度も徹底的に書き直します。
 ここが大切なところで、いい加減なものをいくら数をこなしても意味はありません。
 とにかく、数は少なくとも、徹底的に推敲して、「一つの言いたいことをきちんと伝える文章」を作ります。
 この「一つの言いたいことを伝える文章」というのがどういうものかということは、『超入門』の「言いたいこと」(https://www.syouron.com/nyuumon/iitaikoto/)で、もう既に分かっているはずですね。
 で、これを最低でも、2回通り。
 1ヶ月だと、まあ書けても、3回通りぐらいかもしれません。
 繰り返しますが、量より質ですよ。最も最悪なのが、質も量もないというの場合。
 と、こんな感じで、勉強していってください。

 この、実地に文章を書き出したとき、最低限いつも頭に置いておくべきことは、「文章を整理するポイント」(https://www.syouron.com/nekoron/?page_id=47)「表現の工夫のポイント」(https://www.syouron.com/nekoron/?page_id=84)と、この2つです。

 これらは、たかだか2ページにもならないまとめですが、きわめて簡潔に要点をまとめたものなので、プリントアウトして、机の前にでも貼って、いつも見ていてくださいね。
 もし、あれこれ思い浮かぶ思考をどうやって一つの文章に仕上げていくかという技術的な方法について、実例を参考にしたければ、「第5章 思考を整理するために」(https://www.syouron.com/nekoron/?page_id=47)を参考にします。
 で、できあがった文章を見ていくときに、どのような視点で見て反省していくかということについては、『講義』の6章(https://www.syouron.com/nekoron/?page_id=60)以降9章までを順不同でよいので、バーと見ていくと、今まで自分が文章について考えてもいなかったようなことが色々書かれていて、参考になるはずです。
 別に順番に読む必要はないので、見出しを読んで、気になったところを適宜参考にしてください。

 『講義』や『超入門』の各ページについては、ディスプレイで眺めるだけでは、きちんと理解できないと思います。
 できるだけプリントアウトして、何度も読み返してくださいね。
 ちなみにプリントアウトの際には、A4で印刷してもうまく印刷できません。B4に設定して、A4用紙に縮小印刷すると、きちんとうまく印刷できるようです。

 ここまでが、私のホームページを使いながら、文章を書く勉強をしていく基本的な流れになります。

 ここから、大学の編入試験について、考えてみますね。

 大学の編入試験では、どんな問題が出題されるのでしょうか。

 社会的な問題についての一般的な小論文が出題されるなら、対策としては、『講義』で説明している、小論文対策と全く同じになります。
 ここでは、問われるのが「作文」だという前提で、話をしてみますね。

 「作文」というのは、つまり、あなたが、学校なり、学部なり、学科なりを変わって、何をどういう風に積極的に勉強していきたいかを問うことを目的とした試験だということです。
 目的がそういうことですから、あなたは、あなたの「編入の意志」が、きわめてまじめで、深く考えた結果だということを、アピールしていかなければなりません。
 そのためには、「あなたのこれまでの学科で学べること」「これからの学科で学ぼうとしていること」の、どういう点がもの足りず、どういう点に深く期待しているのか。
 新しい学科で、何を、どういう風に学んでいきたいのか。この辺りを、なるべく具体的なイメージをもって、きちんと説明しようとしなければなりません。
 わたしがよく言うことですが、「がんばる」「人間心理について勉強したい」というように、抽象的な言葉でいくら言っても、「がんばってくれるだろう」とは、読者は思ってくれません。
 本当に本気で「がんばる」と考えているなら、必ず、「具体的にこんなことを考えている」という像が示せるはずです。
 もし、「心理学」「文学」をやりたいなら、「人間心理について勉強したい」で終わるのではなく、転科前の下調べとして、こんなことを勉強した。転科したらそれをこういう方向から、こういう風につっこんで研究していきたい。こういう風に、自分の前向きに取り組もうとしている姿を、具体的なイメージとともに切実さを持って訴えてください。
 転科試験の作文のポイントがあるとすれば、おそらくこれが一番のキモですね。

 あなたは、何も勉強をせずに、ただ、「こんなことを漠然と勉強してみたい」と漠然と思っている、高校生と同じではいけません。
 大学で何年間か、違う科であるかもしれませんが、一生懸命勉強してきました。だからその分、ただ漠然としたイメージしか持っていない高校生とは考えの深まりが違うはずです。
 違わなくちゃあいけない。
 その、経験を大切にしながら、「それでは、こういうところについて、学び足りないから、科を変わることで、こういう思いをかなえたい」という文章を書きます。
 その辺りの、「転科希望のまじめさを、如何に具体的なイメージを持って語れるか」に焦点を当てて、作文を作ってみてください。

 実際に考えを作文の文章にしていくとき絶対に外せないことは、「あったこと、思ったことをその順番にずらずら並べて書かないということですね。
 これ、ここにこうして書いただけでは、絶対に理解できないでしょう。
 「作文における主張と、それに至るまでの部品」(https://www.syouron.com/nekoron/?page_id=34)に、一生懸命説明しました。
 これは、「文章構成の仕方」(https://www.syouron.com/nekoron/?page_id=31)の作文版で、「作文」の文章を書く場合の一番重要な点ですから、作文を書く場合は、どんな場合でもここをおろそかにしてはいけません。

 最後に、理科系だということについて。
 文章を書くのは、理科系だからできないというのは、考え違いです。
 文系ならできますか。
 「文系だ」ということで、あなたが思い描く文章は、どんなイメージですか。
 「内容がないのに言葉を飾った思わせぶりな文章」じゃあないですか。そんな文章が文系の文章なら、くそ食らえです。犬にでもくわれちゃえばいいんです。
 文章の基本は、言うべき自分の考えを、きちんと伝えること。
 ただそれだけです。
 理系の方(かた)が、本当に「論理的思考の訓練をしている」のなら、きちんとした文章が書けないはずがないですよね。
 「がんばりたいと思います」なんて、なんでもかんでも、中学生の時にほめてもらったような意味のない型にはまった文章にあてはめて、もしくは、中身がないのに、詩の表現のようなものをまねて、形ばかり飾った文章を書いて、自分は、文章が書けると自己満足の錯覚に陥っている方より、よっぽどましな文章が書けるのじゃあないですか。
 わたしは、そうあってほしいと思います。

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